「沖縄ごはん」の本の料理の撮影は3日間で行われました。
撮影は「タルケン」こと「垂見健吾」さんです。
住所…〒616-8167 京都市右京区太秦多藪町9
七彩重箱(なないろじゅうばこ) お正月のおせちや行事用に詰めた重詰め料理(重箱)です。右上から外側を時計回りに、田いものから揚げ、うじら豆腐、ウラチキチヌク、ミミガー煮こごり、ミヌダル、島にんじんとごぼうの油揚げ巻き、根菜のうま煮、こんにゃく、昆布の煮もの、車海老のうま煮、内側は、スーチキジシ、ゴーヤー焼きかまぼこ、ドゥルワカシーのから揚げ、銭麩イリチー、紅いもようかん。 |
ふ~イリチー 沖縄の長い車麩に卵をからめて焼きました。麩を水でもどすと焼いてもいつまでも水っぽくなり、おいしくできません。必ず塩か醤油で味をつけた出汁(だし)でもどしましょう。ツナ、キャベツ、にら、赤ピーマンをツナの油でしんなりするまで炒めて、卵で包むように形を整え、両面を焼きました。 |
「沖縄風洋食」でごはん 沖縄には沖縄料理のほか、和食や中華料理の影響を受けたものもあり、洋食ものも増えています。健康によい沖縄の食材でアレンジしたいものです。 ●主菜…田いもハンバーグ ●副菜…ゴーヤー卵焼き/青菜とうじら豆腐の煮びたし ●お汁…ハンダマのスープ / 沖縄には「ターンム」という水田栽培のいもがあり、蒸して市販されています。から揚げ、でぃんがく(きんとん)、ドゥルワカシーなどに料理しますが、水分量が少ない田いもの特性をいかした、ほっこり感のあるハンバーグも定番料理に加えたいものです。卵焼きは切った面にゴーヤーの形と緑色がきれいに出るようにつくります。青菜の相手は厚揚げや油揚げでもけっこうです。ハンダマ(金時草)は不思議な紫色が洋食風の献立を引き立ててくれます。 |
一汁三菜は正しくは「一汁三菜一膳」です。ごはんも立派な主役で、料理を引き立てるには、おいしいごはんが欠かせません。最近の人気は「黒米ごはん」です。また、「きびごはん」もよく食べます。「ごはん料理」としては「ジューシー」も沖縄ならではの味わいです。かたい「クファジューシー」は炊き込みご飯。やわらかい「ヤファラジューシー」は雑炊(おじや)で、「ボロボロジューシー」ともいいます。写真・右は「フーチバージューシー」(よもぎ入り雑炊)です。 |
ミヌダル 豚ロース肉の薄切りを黒ごまのたれに漬けて蒸した料理ですが、にんじん食堂では若鶏のささ身を使った「鶏ささミヌダル」です。脂質が少なく冷めてもおいしく、黒と白の対比もきれいです。 ゴーヤー焼きかまぼこ にんじん食堂のオリジナル料理です。かまぼこが黄色いのは沖縄特産のうっちん(うこん、ターメリック)を混ぜてあるから。苦味が凝縮された一品です。 |
ウサンミ 「ウサンミ」(御三味)は海や山からの贈りものを感謝していただく料理です。沖縄近海の新鮮な魚を刺身で、豚肉はスーチキで、卵は銭麩イリチーにしました。輝くようなクビレツタ(海ぶどう)をあしらえば、ちょっとぜいたくな一皿になります。 ラフテー 見た目もあでやかな円熟した女性を思わせる沖縄を代表する豚肉料理です。豚三枚肉をただゆでて、ただ煮るだけなのに、そのスローな時間だけがつくり出す深みのある味わいが忘れられません。 ナーベーラーとハンダマの酢みそかけ 「ナーベーラー」とは「ヘチマ」のことです。沖縄ではヘチマを野菜として食べています。とてもおいしくて、若い人にもおとしよりにも人気があります。食堂などでただ「ヘチマ」といったら「ナーベーラーンブシー」をさしています。ヘチマはみそ炒め煮に料理することが多いのですが、にんじん食堂うずまさオリジナルでは「酢みそかけ」があります。葉の両面が赤と緑の二色という不思議なハンダマとあわせました。 |
ドゥルワカシー ターンム(田いも)とその葉柄であるムジ(ずいき)を主役に、豚肉・しいたけ・カステラかまぼこなどの材料を煮込みながらつぶして練っていく不思議な調理法の沖縄料理。煮込むとフツフツとまさに「泥が沸いている」ような感じで納得させられます。名前と見かけはいかにも…なのですが、味は重厚かつ深淵で、お祝いの席には欠かせない上等な料理です。 ンムクジプットゥルー 「ンム」は「いも」(さつまいも)で、「クジ」は「くず」のこと。すなわち「さつまいものデンプン」です。この「ンムクジ」(いもくず)と「水」でつくります。フライパンで加熱しながら、こねていきます。プルプルにゲル化して、いかにもプットゥルーになったらできあがり。 |